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都心優良物件の大家さんヒューリック(3003)の投資分析

豆ぞう

高配当株投資を開始した2021年から保有しているヒューリック。
株主優待も配当も魅力的だったのでとりあえず買ってみましたが調べれば調べるほど安心して持てる銘型だと感じています。
それでは、ヒューリックの分析をしてみたいと思います。

目次

ヒューリック(3003)はどんな会社?

ヒューリックは、1957年に富士銀行の不動産部門から独立して誕生した、不動産開発・運営会社です。都心の一等地を中心に、駅直結型のオフィスビルを多数展開。1階に銀行や商業店舗、上層階にオフィステナントという、利便性と収益性の高い構成が特徴です。

これらの資産を活かし、時代のニーズに合わせてリニューアルを行うことで、物件価値を向上させ、安定した賃料収入を得ています。

さらに2011年からは観光ビジネスにも参入。浅草ビューホテルで有名な日本ビューホテルを傘下に加え、「THE GATE HOTEL」など自社ブランドの展開をスタート。近年では、オフィスにこだわらず、塾・習い事・体験型教室を取り入れた複合ビルの開発など、柔軟な事業展開を進めています。

銀座にあるヒューリック銀座数寄屋橋ビル。1Fにみずほ銀行、GAPの店舗があり、2階以上はオフィステナント

オフィス以外の収益基盤が拡大中

ヒューリックは都心の一等地に多くの物件を保有していますが、ほとんど一等地ばかりです。これだけでも安定した収益が期待できますが、一等地が増えるわけでもないのでオフィス賃貸事業だけだと頭打ちとも言えます。そこで2011年から観光や高齢者施設、データセンターなど成長領域に投資をしています。

高齢者施設・医療分野

ヒューリックは高齢化社会の進展を見越し、介護付き老人ホームやクリニックモールなどの施設開発を加速。2023年時点で約4,800室の高齢者向け居室を運用しており、2025年には5,000室を超える見込みです。

ヒューリックが直接介護を行うわけではなく大手介護事業者を中心に運営は介護事業が行い、ヒューリックは物件の取得&開発を行っています。

物流施設・データセンター

Eコマースの成長に伴い、物流施設の開発にも注力。成田空港近接エリアでは大規模な物流ハブを開発し、さらには都心の高速接続に対応するため「都心型データセンター」の開発も行っています。
※通常データセンターは膨大な土地が必要なため郊外に建設されることが多いが、ヒューリックは都心に立てる。

観光・ホテル事業

「THE GATE HOTEL」や高級旅館「ふふ」など、自社ブランドによるホテル・観光事業を推進。訪日観光需要の回復とともに、収益貢献が期待されています。オフィス物件同様、ヒューリックのホテル、旅館は観光地の中でも超好立地に建てられています。

海外展開

2024年には海外事業室を設置。アメリカを中心に高齢者住宅への出資など、新たな成長機会を模索しています。今後、海外不動産市場への参入が本格化することで、さらなる収益の多様化が見込まれます。

業績

続いて業績です。

業績は波があるものの右肩上がりで伸びており毎年10%程度の売上の伸びを見せています。

注目してほしいのがEPS(一株当たりの純利益)です。2011年から連続で上昇しています。これは、業績の安定を物語っています。

企業の配当は利益から出てくるため、利益が安定的に伸びているのは安心できますね。

ヒューリック(3003)の本社、経営陣

ヒューリックの本社は日本橋の小伝馬町にあります。多くの優良物件を保有しながら、本社の最寄り駅が馬喰町駅、東日本橋駅とお世辞にも一等地とは言えないエリアなのも渋いですね。

HPから拝借

社長はゼネコン出身

社長は大手ゼネコンの大成建設出身の前田隆也社長です。同社の経営陣は富士銀行出身者や野村不動産、大成建設など、銀行、不動産、ゼネコン出身者が多い傾向です。

報酬1億円以上の役員

報酬1億円以上の役員は4名。
会長の西浦三郎氏が3億1700万円
社長の前田隆也 氏が2億9800万円
中嶋忠 1億8700万円
原広至 1億5000万円

同社の社員の平均年収が1900万円と高額なことからこれくらいもらっていても不思議はないですね。

高い配当利回りと安定的な株主還元

ヒューリックは、連続増配企業としても知られています。2013年には1株あたり6.5円だった配当は、2024年には54円にまで成長。配当性向もおおむね40%前後を維持しています。

賃貸事業からの安定した収益が配当還元にもつながっています。また、配当性向も40%と事業に投資する余力も残している点も評価できます。

不動産企業は相対的に株式評価が低いため(株価水準にもよりますが)、利回りはおおむね3.5〜4.0%前後を維持しており、高配当投資家にとって魅力的な銘柄の一つと言えます。

加えて、株主優待として年1回の6000円相当分のカタログギフト(300株、3年以上の長期保有が必要)も用意されており、個人投資家にとっては毎年増配を楽しみながら3年持つとカタログギフトも楽しめる長期投資に最適な銘柄と言えます。

ヒューリックの事業への理解が深まると株価が下がっても配当を払う強い財務、事業があり配当は出るだろうという安心感があるため下がったらむしろ買い増しをしてここまできました。


まとめ

  • 駅近好立地のオフィス・商業物件に強み
  • 高齢者施設、物流、観光、海外など成長分野に注力
  • 安定した連続増配と高配当利回り(3.5〜4.0%)
  • 株主優待もあり、個人投資家に人気

高配当を狙いつつ、成長も取り込みたい──そんな投資家にとって、ヒューリックは非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。

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